初めてのリモート合唱で優秀賞を受賞しました!

神奈川県リモート合唱コンクール2020

7月下旬の近況報告の記事でリモート合唱プロジェクトが始動したことをお伝えしておりましたが、その第一弾として、神奈川県合唱連盟主催の「神奈川県リモート合唱コンクール2020」に参加しました。

神奈川県合唱コンクールは残念ながら新型コロナウイルス(Covid-19)の影響により中止となりましたが、その代わりに「リモート合唱コンクール」が開催されることとなりました。コンクール期間は9月14日~21日、参加団体のみの限定公開です。神奈川県内の団体はもちろんのこと、日本各地、さらには海外の合唱団も参加し、招待演奏を含めて90作品以上の応募がありました。

富士通川崎合唱団は、第11回演奏会で演奏する予定であった、中島みゆきさんの「糸」を選曲し、リモート合唱コンクールに臨みました。

神奈川県リモート合唱コンクール2020参加作品
「糸」 作詞・作曲:中島みゆき 編曲:信長貴富
指揮:加藤雅子 ピアノ:馬場ひとみ

今回のリモート合唱作品は、
 ・指揮者と伴奏者がそれぞれ演奏動画を撮影しそれを合成してお手本動画を作る
 ・団員はお手本動画を視聴しながら一人で歌った動画を撮影
 ・提出された各団員の動画を合成してひとつの作品に仕上げる
という手順で完成しました。

団員から提出された動画は、撮影機器(スマホ)と演奏者の距離、動画撮影時間などが異なるため、トリミングという作業で画像の大きさや長さをそろえるのがとても大変でした。また音声も、お手本を聴きながら歌うためにタイミングがずれたり、楽譜通りのリズムで演奏できていない箇所があり、オンライン練習でそういうところを直しながらの収録になりました。

なんといっても初の試みということで、さまざまな苦労がありましたが、みんなの努力の甲斐あってコンクールでは「優秀賞」をいただくことができました。
受賞できたことももちろんですが、映像の作り方や演出について、つたえたいと意図したことがらを審査員に評価していただけたことが非常に嬉しかったです。大変ではありましたが、取り組んでよかったと思っています。

動画作成チームだけでなく、団員にもいろいろなことがあったようです。各パートの代表に今回の作品作りについてのコメントを書いてもらいましたので、動画をご鑑賞いただく際には、メンバーひとりひとりの苦心したことや、歌うことへの喜びなどを思い浮かべてお聞きいただけると幸いです。

ソプラノ:
一人で録画する恥ずかしさと心細さと電車の騒音と、想像以上に大変でしたが、自粛生活の中、とても大きなモチベーションとなりました。
加藤先生からのフィードバックで自分の苦手な点が再認識でき、次に役立てたいです。
アルト:
普段の合唱の演奏とは異なり、自分自身と向き合わなければならず辛く感じることもありましたが、これまで気にしていなかった歌うときの癖やテンポのずれ等、発見ができて勉強になりました。
また、このリモート合唱は、真夏に自宅で録音しましたが、夏はあたりまえに聞こえるセミの声・・大敵でした。
テナー:
いわゆる「合唱」とは違う「合唱」体験でした。曲としてまとめる過程も違えば、収録までの練習の過程もいつもと違いました。
でも、同じことがひとつ。一つの作品にまとめる、というメンバーの気持ちは同じでした。そう、離れていても私たちは一緒なのです!
面白い映像を作ることができたと思います。次回も乞うご期待!!
ベース:
指揮者、楽譜、音源、スマホカメラと意識するものが多く、普段の合唱では1方向だけを意識しておけばいいところが、いろんな方向を意識しながらという心理環境に慣れるのが大変でした。
簡単な練習曲、繰り返し訓練と大変でしたが、完成したものの感激はとても大きかったです。

富士通川崎合唱団はこれからもリモート合唱の制作に取り組んでまいります。つぎの作品はクリスマスソングの予定です。
12月上旬に公開予定ですので、どうぞお楽しみに!