2010年全国大会所感

今年で連続5年のコンクール挑戦です。
一年の活動の半分はこのコンクールを見据えた練習を行っており、特に9月の県大会から11月末の全国大会まで、休日練習参加を含めて気を抜けない時期が続きます。仕事も家庭もある中で時間をやりくりして練習に参加し、遠征ということで大変だったと思いますが、その分一生懸命私たちの音楽を表現しようとみんなで一丸となって頑張ってきた成果を少しでも出せたのではないかと思っています。

関東大会、全国大会は遠征ということになります。ただ行って歌ってくるだけでも楽なことではないのですが、それに加えて、旅程や宿泊の手配、会社への補助申請などさまざまな手続きをこなしてくれている人たちの苦労は大変なものです。その人たちのおかげで、無事演奏をすることができていることを忘れないようにしたいと思っています。さらに、部長、OBOGをはじめ、関係者が見えない形でたくさんの支援をしてくださっています。いろいろな人に支えられてコンクール活動を続けていられることを心から感謝したいと思います。



全国大会での演奏は、現在の富士通としてできる範囲で健闘した結果であり、精一杯いい演奏をしたのであれば、その結果にかかわらず胸を張って良いと思っています。

もちろんコンクールなので音程や声についてはシビアに判定されます。たとえば、課題曲は、県大会でも関東大会でも(細かい部分はあるにせよ)わりと安定して歌えていたにも関わらず、全国大会では音程的にかなり不安定になり残念ではありました。
しかし、その分、自由曲は関東大会に比べ格段に良い演奏をしたのではないでしょうか。
特にMiserere meiで、あれだけ不安だった和音をきちんと鳴らそうとして、指揮に食いついてきている気迫はすごいものでした。実際に演奏にもそれが表れていますし、ステージを降りるときのみなさんの表情もそれを物語っていました。
また、Ubi caritasは、選曲当時は「長いのではないか」「何度も同じテーマが出てきて大丈夫か」と不安を持つ声も聞かれましたが、演奏してみるととても良い結果を出せた一曲となりました。少しずつ大きな輪を作り上げていくような包み込むようなサウンドがホールでも感じてもらえたのではないかと思っています。
演奏直後に何人かの方と話をしましたが、やれるだけやった、納得できるだけやったという感想がいくつもありました。
当日については、もう言うことはありません。私たちは十分よい演奏をしました。


それとともに、練習期間については、反省する点もいくつかあると思っています。

まず毎年のことながらスロースタータであることが残念です。
県大会までにもう少しきちんと音楽作りをしたい、練習にも気を入れて参加してほしいと思っているのですが、県大会時点では暗譜であっぷあっぷの状態であることが、コンクール参加者としては不甲斐ないと感じられます。我々はたまたま職場部門に参加団体が少ないので県大会をシードで出させていただいていますが、本来は9月第一週のこの日にすべてが決まる、というくらいで出ないとならないのです。
その点については、気合いだけでもしっかりと入れていきたいものだと思っています。

ただし、毎年、関東大会、全国大会と少しずつ良い演奏ができるようになっていることもあり、伸びシロを持っている合唱団であることも確かです。一度身体に音符が入ってからは音楽作りに集中して成果をあげることができている証拠であり、前述の項目と合わせて、もう少し早め早めにそこに到達できるようすれば、本番でもっと良い演奏ができるようになる団体です。

練習中に何度もすごくいい音を鳴らしました。また特に関東から全国へ向けて、執拗に音を重ねる練習を繰り返しました。部分部分でできるようになるのですから、これを続けて実現できるようにもっともっと練習をしたかった、というのが悔いの残る部分でもあり、先への希望でもあります。
「いまいい音鳴ったね」というのを、通しで続けて10回できるようになる。そのくらいやらなければ、環境の違うホールで緊張する場で、安心して実力を発揮することは難しいのではないかと思います。
そのためにもこれからも基礎力充実に視点をおいて、安定したハーモニーを作ることができるようにしたいと考えています。


さて、お待ちかねの順位表が届きました。
こちら⇒ に順位表を、 こちら⇒ にこの5年間の受賞分布一覧を掲載しましたので、ご一読ください。

結果は11団体中10位の銅賞でした。
この結果をどうとらえるかはその側面によりいろいろだと思います。何よりコンクールは水ものであり、審査の結果だけに汲々とすることに意味はありませんが、それでも分布をよく見ていくと、これからの活動に必要なもの、我々の音楽に足りないものが一端なりとも見えてくるものです。
もうすんでしまったこと、として終わらずに、ぜひ今後の参考にいろいろ考えてみてください。

そして、来年も私たちらしい音楽作り、富士通川崎合唱団の音楽とはこういうものだ、と表現していけるような活動を続けていきたいと思います。一緒に頑張っていきましょう。
コンクール本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

2010年12月2日

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