富士通川崎合唱団 練習日誌(2001年7月〜9月)


管理人の独断と偏見による練習日誌。単なる感想だったり、演奏上の注意だったり、いろいろ(^^;)

2001年7月
 7月 4日(水) Videntes Stellam/ゆくゆくあるいて/ほねとかわのおんながいた
練習予定では、Poulencと気球の1曲目の復習だったのだが、先週Poulencだけで時間を使い果たしてしまったので、やむなく今回にマザーグースを移動した。予告していなかったので、驚いた人もいたようだった(悪かったっす^^;)。
VidentesStellam:基本的な和音構成の部分(VidentesStellamの歌詞の部分)をきちんと決める。
  特に練習番号1と3は、Baritonのみが3音目を構成することに注意して丁寧に出す。
  Aurum...のところは、6音や7音に相当するパートがあまり強く出ないようにする。
  いずれにせよ、体の感覚で和音構成をつかむことが大切だが、それまでは楽譜をよく読む。
ゆくゆくあるいて:1番から3番まで速度が変わるが、その中では等速で演奏する。特にCresc.で
  rit.がかからないようにする。単純な音だけに音程のばらつきが目立つので気をつけること。
  3番最後のgliss.を忘れないように。
ほねとかわのおんながいた:出だしのベースは音程をずり上げない。低声部の主旋律の受け渡し
  を丁寧に。頻繁にテンポが変わるので、2〜4小節は先を読んでおくこと。
 7月 8日(日) 富士通川崎吹奏楽団 第20回定期演奏会
記念演奏会の合同演奏を行なった。演奏曲は、ヴェルディ年に敬意を表して「ナブッコ」第3幕より「行け、我が思いよ、金色の翼にのって」。アンコール曲としてエルガーの「威風堂々 第1番」より「希望と栄光の国」。
はじめての合同合唱団主催ということで、特に運営系は大変であったが、ようやく実現にこぎつけた舞台であった。演奏については、吹奏楽団指揮者も喜んでくださったようである。モチロン、細かいところは最後まで不備があったかもしれないが。。。(^^;)
吹奏楽団及び合同合唱団の皆さん、お疲れさまでした。また、機会があったら、このような企画を実現できると良いですね。
 7月11日(水) 片野先生の練習 Videntes Stellam
合唱祭終了後の片野先生の練習。次の目標のひとつ、都民コンクールへ向けての練習が本格化してくる。この曲は唯一、昨年のJCAにのせていない曲で、どうも演奏が固まってこない。舞台に乗せない曲のできが良くないのはいつもなのだが、もう少し自信をもって曲作りに取り組んでいきたものである。
まだ曲が形になってきていないが、とにかく、綺麗に決まるはずの主要3和音をきちんと決めること。不協和音については、練習中注意しているように、どの音を主音として重ねていくかをよく見極めてバランスよく出すことを心がけること。この2点をまずは、やっていきたい。
 7月18日(水) ゆくゆくあるいて/ほねとかわのおんながいた 復習:いざない
ピアニストの日程が決まったこともあって、予告していた練習内容から変更。が、忘却係数が異様に大きく、ほとんど音取り直しの惨状を呈した(^^;)。見学者も来ていたというのに、なんてことだ。
「ゆくゆくあるいて」は、1番から3番までのテンポの変化にすばやく対応すること。女声(特にソプラノ)が、cresc.と共に遅くなるので、気をつける。
「ほねとかわのおんながいた」は、とにかく、楽譜をよく見直してくること。団長からも話があったが、練習を録音して客観的に聞いてみることも、効果があるかもしれない。
 7月25日(水) ゆくゆくあるいて/ほねとかわのおんながいた
練習開始時刻になぜかほとんど人がいなかったため、ほぼ30分遅れで始まる。最終的にはかなりの出席があった。
ほねとかわのおんながいた:
  P-36〜37のベース・アルトの旋律は、かなり太めの声でたっぷり歌う。
  P-37下段のソプラノのテンポの揺れに注意。BはTempoI。
  P-38「鐘の音」の「か」をするどく。その後のf→mp→cresc.をかなりはっきり出す。
  練習番号C、強弱の対比をつける。「いましめていた」cresc.大きく。テノール遅れない。
  P-41「はいまわる」まで弱くならない。
  Eのハミングは、fpをきちんとつける。ベースのgliss.出す。
  P-42テンポの変化をよく見る。「こうなるのです」の「で」が強く出過ぎない。
ゆくゆくあるいて:
 1番→2番→3番のテンポの変化に対応すること。歌いだしてから徐々にテンポを揃えるのでは
 なく、最初からそのテンポで。
 「ながながうたい」で歌いすぎない、遅れずに八分休符、すばやく「うたいながら」へ。
 3番は、「うんざり」した感じで歌う。最後のgliss.1拍できれいに決める。
予定していた「風が強いと」の復習は時間切れで次回持ち越し。
 7月28日(土) 午前中:ボイストレーニング(VidentesStellam)
午後:産業音楽祭の練習 ほねとかわのおんながいた/ゆくゆくあるいて
    復習 風が強いと

午前中は、望月先生によるボイストレーニング。有声子音(V、Z、Rなど)の練習を行なう。
人によっては、「Z、Z、Zuuuuu、Z」のように、途中で子音がはずれて母音つきになってしまうようである。これは、家で密かに練習を積むことで、ある日突然うまくなるので、皆さん努力しよう。
曲は、「VidentesStellam」を練習する。さきほどの有声子音の練習をいかして、「これでもか」というほど子音をねばって、全員の音を揃える。本来、そこまでゆっくり子音をねばることはあまりないが、それを意識することによって、音程の安定を図ることができるようであった。

午後は、伴奏者:藤井亜紀さんの初の練習となる。まずはともかく、伴奏付きで2曲通す。合唱が消極的で伴奏に負けてる。。。(^^:)ので、改めて曲ごとに練習。みんな、聞きほれてる場合ではないですぞ。
基本的な曲想は、これまでの練習で注意した部分とほぼ同じ。
Aにおいて特にそうであるが、16分音符の直前の音を引っ張ることで、16分音符自体は重くならないように歌う。レガートの流れをくずさないように。
アルト「教会へ行った」はややrit.、次のソプラノは動きをもって。
P-38「踏み入れた時」から、一拍目に強拍のくる音楽に変わる。鐘の音(P-38最後2小節の伴奏)をあおることで、音楽の変化を出す。
P-40のテノール、cresc.とdecresc.を大仰に行なう。
Eのベースソロ、音程が上がったところで声が変わらないように、どちらの声で歌うか、どう歌いたいか、3種類くらい考えておいてください。
「ゆくゆくあるいて」は、1番、2番のさわやかさと対比して3番をいかにもうんざり歌う。ただし、妙な「こぶし」やポルタメントをつけないように、音程は正しく(^^;)
2001年8月
 8月 1日(水) Videntes Stellam/Hodie Chrstus natus est/ゆくゆくあるいて
お休みしてしまったので、伝聞で日誌を書くことにする(^^;)
女声が1名ずつしかおらず、声部の分かれる部分は練習できなかった。前回のボイストレーニングを活かして、v,d,s,llなどの子音を意識して歌う。男女分かれて、音の確認を含めたパート練習を行なった。
Hodieは一度通したが、かなり歌えていない様子。コンクールに挙げてる曲なので、次回はしっかり歌っていただきたい。
「ほねとかわのおんながいた」の予定だったが、(おそらく)時間の関係で「ゆくゆくあるいて」の暗譜練習に切り替え。次回からは暗譜で歌えるということです。
 8月 8日(水) 片野先生の練習(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)
都民コンクールの練習。お休みしたので(急な体調不良とじんましん^^;)日誌は特になし。
Hodieの音を確認しながら最後まで歌ったそうだが、成果はいかがでしょう。どちらにしても、産業音楽祭がすんだらすぐに都民コンクール。楽譜をよく見直してきていただきたい。
 8月15日(水) お盆休み
 8月22日(水) 産業音楽祭の練習(ゆくゆくあるいて/ほねとかわのおんながいた)
伴奏者の藤井さんがいらっしゃる、本番前最後の練習。台風11号直撃予定だったが、なぜか東京湾をスキップしてくれたので、交通機関等に影響なし。無事、女声7名、男声10名が集まる。アルトがちょっと少なかったかな。
「ほねとかわのおんながいた」
 フレーズの最後が「イ」段で終わる時に、語尾がきつくなりがちなので注意する。ベースは特に、「イ」がきつくならないことと、音楽を前へ前へ進めることが両立できるように。
 ソプラノ(特にP-38)の音程は、再確認します。
 全体的に(特にパートソロで旋律を受け持つ場合)、はっきりと言葉を発音するように。
「ゆくゆくあるいて」
 出だし、mfで歯切れ良く歌う。2フレーズ目のmpをあまり弱く歌いすぎない。
 ただし、3番に入ったら、うんざりした感じで歌う。ソプラノが「ア」段の音を明るく発音しすぎると、感じが出ないので気をつける。

暗譜が完全にできてないメンバがいるので、楽譜をはずすと歌が消極的になってしまう。次回までに、しっかり暗譜してきましょう。
 8月25日(土) 午前:ボイストレーニング(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)
午後:産業音楽祭の練習(ゆくゆくあるいて/ほねとかわのおんながいた)

午前中はボイストレーニング。VidentesStellamもHodieChristus。。。も、まずは簡単な和音(主要3和音)を美しくハモらせることが大事。それはもちろんそうなのだが、プーランク特有のぶつかりのある和音の連続を、どうにかしていかなければならないところ。特に、Hodieは一度コンクールにのせているのだから、もう少し気を引き締めていきたい。

午後は、産業音楽祭の練習。前回、伴奏者の藤井さんがいらしたので、曲のイメージはほぼ固まっている。あとは、暗譜を含めてこれまでの注意を再度繰り返し練習する。練習はあと1回。頑張りましょう。
 8月29日(水) 産業音楽祭直前練習(ゆくゆくあるいて/ほねとかわのおんながいた)
いよいよ今週末が産業音楽祭本番です。
同じ注意を繰り返し書いてもなんですので。。。とにかく、これまでの練習の成果を発揮して、楽しい演奏をしてください。谷川俊太郎の軽妙な日本語訳を生かした演奏をしたいですね。
2001年9月
 9月 2日(日) 第46回日本産業音楽祭 産業音楽大賞受賞
産業音楽祭本番。朝9時30分に練習場集合、1時間少々声出しと練習を行い、昼食を摂って移動した。
13時開始。まず、最初に演奏順を決めるのであるが、なぜ、あらかじめ決めておかないのか?、と思う。決め方も、結構アバウト。
第一部:合唱と器楽、第二部:邦楽、第三部:合唱と器楽、という構成で、我々は、第三部の出演と決まった。第二部の最中に、第三部出演の合唱団は順番にリハーサルを行う事ができる。よくひびく部屋で、なんとなく気分良くリハーサルを行い、いよいよ本番。
一つ前がマンドリン合奏なので、気分を一新して聴いてもらうためにも、最初の勢いが大切である。幸い、伴奏者の藤井さんが素晴らしい前奏を弾いてくれたので、合唱の方もなかなかよいノリで演奏できた。どちらの曲も、よくまとまっていて、演奏中に不安を感じることないでき。
講評は、おおむね好意的だった。分かりやすい曲、日本語の歌詞、音量こそ小さいながらもまとまった演奏、ということで良い印象をもってもらえたようである。

このイベント自体が産業人のお祭りで、審査云々をあまり気にするのは野暮というものだが、結果として、産業音楽祭大賞を受賞した。嬉しい限りである。
 9月 5日(水) Videntes Stellam/Hodie Christus natus est
産業音楽祭明けの練習としては、かなりの出席率。いつもはイベントの後はお休みが多いのだが、今回は、すぐ一ヵ月後に都民コンクールが控えているので、気は抜けないといったところ。
Hodieを中心に練習した。速度はかなり落とし、ひとつづつ和音を確認していく作業を繰り返す。Poulencは、美しく決まる安定した和音と、ぶつかりの妙の繰り返しを、緻密にくみ上げていくことが必要である。それがないと、「なんかぐちゃぐちゃの和音の曲」と思われておしまいになってしまう。
男声は8日(土)にパート練習を行う。今回と、パート練習を経て、片野先生の練習には、万全の体制で臨みたいものである。
 9月12日(水) 片野先生の練習(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)
コンクール前の数少ない先生練習。2時間目いっぱい、みっちり練習できて、個人的には大満足であった。
どちらの曲も、言葉の頭とか語尾の処理が重要ということで、繰り返し指摘される。どちらかといえば、Videntesの方が、ゆっくりの曲でもあり、語頭をテヌートでたっぷりと歌い、Hodieはテンポが走らないように、語尾を大切に歌う、というように歌い分けることとする。
 9月19日(水) 都民コンクールの練習(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)
VidentesStellamを中心に練習。転調の前の和音をきちんとハモらせる練習を行なう。「Aurum。。。」の部分は、一見ぐちゃぐちゃの和音ですが、よく聞くと次の和音を導き出す音が見えてきます。各々が自分のパートの役割を理解することで、よりぶつかる和音が生きてきます。
Hodieは、とにかく息切れしないように。通して2回歌いましたが、後半があっぷあっぷです。
 9月26日(水) 都民コンクールの練習(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)
最初は外声しかいなくてどうなることかと思った(^^;)。最終的には、70%くらいのメンバが参加。
VidentesStellam:最初のppなどでびくびくしすぎない(特にソプラノ)。Magiからet intrantesまで、音楽が動く部分、音量をしっかり出して前へ前へ進めるように歌う。2回でてくる「Aurum,thus et myrham」のぶつかる音の中から、次の和音を導く音を聞き分けること。
Hodie:休符を休みすぎて言葉がぶつぶつ途切れないようにする。Gloriaから、生き生きと。
いずれの曲も、子音を大事に発音する。ふたつ重なるl(エル)や語尾のsをきちんと揃える。
 9月28日(金) 臨時練習 片野先生の練習(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)
片野先生の臨時練習。金曜日の練習はめったにないことなので&上期の締め日なので、出足はあまりよくない。みなサラリーマンなので仕方がない(^^;)
最初アルトがいなかったので、偽者アルトがかわりを歌う。内声がないとどこにハーモニーを求めていいか分からなくなる曲なのだ。
これまでの注意を再確認するが、特にVidentesので出し、びくびくしすぎて余韻がまったく残らない歌い方になっているので、気をつける。男声3部のバリトンのピッチをもっと思い切って上げる。
どちらの曲も、語尾が途切れたような発音にならないように、「語尾は収める&余韻を残す」を忘れないようにしたい。
 9月29日(土) 午前:ボイストレーニング
午後:都民コンクールの練習(Videntes Stellam/Hodie Christus natus est)

連続の練習なので、体力的にはややバテ気味。やはり午前中最初、アルトがいなかったので、偽者アルト再登場(^^;)。午後の練習は、ボイトレのおかげで発声がよくなっていた。疲れていたが、それなりにハーモニーがそろってくる。ただし、注意される和音はいつも同じところ。何回か練習すればできるのだから、次の一回目からびしっと決めるためにどうしたらいいかを考えてくる必要があるだろう。