クリスマスコンサート2002 演奏曲紹介 |
今年のステージは、三部構成でお届けします。 宗教曲を主体とした第一部(3曲)、クリスマスキャロルによる第二部(4曲)、そして、弦楽三重奏との合同演奏による第三部(3曲)です。 第一部:典礼聖歌を主体として 一曲目の「Ave Maris Stella(めでたし海の星)」は、カトリックの典礼音楽であるグレゴリオ聖歌です。海の星(聖母マリアを示す)を誉め称える聖句が単旋律の独特の音階により歌われます。 続いて、デンマークの作曲家、ラ・クールの作曲した「Hodie christus natus est(今日キリストが生まれた)」。ソプラノの歌う主旋律は同名のグレゴリオ聖歌の旋律とほぼ同じです。救い主の誕生を喜び祝う地上の様子と天使の言葉が繊細な和音にのって奏でられます。 三曲目「O magnum mysterium(大いなる秘蹟よ)」は、ルネッサンス時代の作曲家ビクトリアの作品です。キリストが生まれた聖なる夜の厩舎の中の風景がポリフォニーで重厚に表現されている名曲です。 第二部:クリスマスキャロル 第一部とは打って変わってみなさんよくご存知の曲を4曲取り上げました。 「もろびとこぞりて」は曲の中間部のフーガが非常に華やかな編曲になっています。 そしてテレビのCMなどでも耳にすることの多い「We wish you a merry christmas」は陽気に楽しく、続く賛美歌「神の御子は」は教会に響くパイプオルガンのような荘重な和音でお送りし、英国の有名な伝承曲である「牧人ひつじを」で単独ステージ第二部を締めくくりたいと思います。 第三部:弦楽三重奏との合同演奏 今年は器楽グループの有志のみなさんと合同演奏する機会に恵まれました。普段はア・カペラかピアノ伴奏で歌う事の多い団員一同大変に楽しみにしている企画です。 みなさまにも無伴奏合唱との違いを楽しんでいただければ幸いです。 モーツアルト作曲の「Ave verum corpus」。35歳の若さで早逝したモーツアルトがその晩年に作曲した大変美しい曲です。曲の前半は、キリストの誕生から受難までを、そして後半では「我等の死の試練に際して救いを与えたまえ」という祈りの言葉が歌われています。 そしてドイツの伝承曲である「もみの木」。今回は英語の歌詞で歌いますが、力強い弦の響きと繰り返される「O Christmas tree」の旋律からドイツのクリスマスの雰囲気を感じ取っていただければと思います。 最後の曲、合唱団全ステージを締めくくるのは、恒例の「聖夜」です。19世紀の初め頃、ザルツブルグに程近いオーベルンドルフという小さな町で生まれたこの曲はいまや世界中で知らない人はいないというくらい愛唱されている曲です。どうぞみなさまもご一緒に歌ってください。 |