全国大会感想

全国大会お疲れ様でした。
今回の結果は、審査表()にもあるように、残念ながら11団体中11位、つまり最下位での銅賞となりました。
県大会から関東大会で課題曲はかなりの伸びを示しただけに、悔しさもひとしおだったのではないかと思います。しかし、決して無駄な戦いではなかった。一生懸命、曲を育ててきたということについては、胸を張ってもいいのではないかと思っています。


演奏内容:
講評は来年1月のハーモニーを楽しみに待つことにして、当日指揮台での感想及びCDを聞いて感じたことです。

関東大会に引き続いて本社会議室をお借りできて、練習環境としても、会場からの距離を考えても最良の状態で臨めた事は大変ありがたいことでした。
そのおかげもあるのか、当日の声出しのときは悪くない状態だと思いました。
関東大会ではうまく行かなかった課題曲出だしや、自由曲一曲目も、幾つか素振りをやったことで安心できる状態になったのではないでしょうか。
とにかく声がいい状態になったら無理をしないでとっておきたかったので、あまり繰り返して全体通しをすることはしませんでした。それが結果としてよかったのか悪かったのか、みなさんはどのように感じられたでしょう。

本番について。
今回は、課題曲が思わぬブレーキになりました。
県大会から関東大会で素晴らしい伸びを示し、その後も幾つかの不安点をつぶしていく中で、この曲が失敗するとは思っていませんでしたので、かなり冷や汗をかきました。後半でもりかえしたかと思いましたが、演奏している側でも精神的にショックを受けて、いつもの伸び伸びした感じが出せなかったのではないでしょうか。
自由曲につていは、関東大会の時よりはずっと音程的には安定したと思います。ただ、語尾とかフレーズの終わりの処理が大雑把なため、落ち着きがないように感じました。
その他の細かいこと(どこのどのパートの音がどうとか)についてはみなさんも自分で聞いて分かっていると思いますので、ここでは取り立てて書きません。

全体を通して言えば、
 ・演奏の安定性に欠ける
  とてもいい演奏をするときと、うまく行かない時のぶれが大きすぎる。中間がない。
 ・アンサンブルが不足していた
  前回より、全員で歌った回数が少ない。少人数なので影響が大きい。
ということが問題であり、それが如実に現れたということだと思います。

少人数の団体では、一にも二にもアンサンブルを数多くこなしていくことが大事ですので、このことについてはこれからも頭を悩ませていかなければならない問題だと思っています。

技術的な問題については、発声をていねいに鍛えていくことのほかに、全国大会の直前に何回かやったような、「同じフレーズ(言葉)を三回繰り返してもまったく同じように歌えるようにする」とか、「苦手なフレーズを別の形で歌ってみる」など、素振り的な練習ももっと取り入れていきましょう。


コンクール総括:
今回は、関東大会で金賞をいただいての全国大会出場でした。前年同様、二団体で競った関東大会ではありましたが、「金賞該当なし」で推薦されるのか、まがりなりにも「金賞」として推薦されるのか、それは決して同じものではないと思います。
もちろん、審査員も違えば審査状況も違うのでなんとも言えませんが。

強豪と競うことができずに全国大会の舞台を踏むというのは、やはりタナボタであることは変わりありませんが、とにかく全国の場に挑むことができるというのは幸運なことであり、そこは素直に喜ぶべきことだと思います。
打ち上げの時もお話しましたが、「どんな団体が全国で勝てるのか」といえば、まずは「全国大会に出場できた団体である」ことが絶対条件なわけです。
何を当たり前のことをと思うでしょうが、地方大会で思いも寄らぬ失敗をしてしまえばそこでゲームオーバーです。ウチはもっと歌えるのにと悔し涙を流しても、全国で戦うことはできません。
ですから、挑戦する場を与えられたこと、そして、結果がどんなものであれそこで歌うことができたことについては、心から喜び、胸を張って「全国大会で歌ってきたのだ」と誇るべきでしょう。

結果は最初にも書いたように11位ではありましたが、それでも、我々の演奏に、何かひとつでもいいところや伸びる可能性を見出していただけたとしたら、それはとても嬉しいことです。

何度も昨年の話を出しますが、前回の全国大会は、10団体中9位でした。
審査員9名で、富士通を9位につけた方が4名、10位につけた方が4名。お一人だけ声楽家の方が5位につけてくださって、その分でかろうじて9位となったというところでしょうか。(新増沢方式の計算方法がよくわかりませんが)

しかし今回は、9名の審査員中、富士通を7位、8位、9位につけてくださった方が1名ずついました(10位が2名、11位が4名)。
もちろんそれは他の団体にもあることですが、この方たちは、我々の演奏に何か少しでも見るべき物を見出してくださったのだと考えることができます。それが声なのか、演奏に向き合った姿勢なのか、曲の全体的な雰囲気だったのか、それともよその曲が趣味に合わなかっただけなのか、まったく分かりませんが、幾つかの失敗を重ねてひやりとしながら演奏した中にも、やはりいままで頑張って培ってきた何かを表現することができたのだと、この方達は、それを見出して評価してくださったのだと私は信じています。

ハーモニーの講評は厳しいものになるかも知れません。また、演奏を聴いて感想を言ってくださる関係者の中にも、厳しいコメントを下さる方もいるでしょう。
しかし、それは真正面から受け止めて、これからの研鑽に役立てていきたいと思います。

とにかく、いろいろ厳しい状況の中で一生懸命練習に取り組んでくださってありがとうございました。またこれからも、楽しみながら、そして厳しい試練に立ち向かいながら、頑張っていい音楽を作っていきましょう。

みなさん、本当にお疲れさまでした。


2007年11月17日

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